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スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの比較|高速道路も含め雪道で良いのはどちらか?

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スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの比較|高速道路も含め雪道で良いのはどちらか?

雪道や凍結道路の運転で必ず必要となるスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)やタイヤチェーン。ここ数年冬の降雪量も多くなる傾向にあり、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンの購入を検討している人も多いと思われます。
初めて購入をする人にとっては、それぞれの良さや問題点が分らずどちらを購入したら良いか迷うものと思われます。そのような人の参考となるよう、冬の雪道運転の経験を基に、スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの特徴について記載してみました。

1.高速道路上、危機一髪で事故を回避

20年ほど前のこと、所用を済ませ八王子インターから中央高速に入り、名古屋に向かって車を走らせていました。天気予報は降雪があることを伝えていました。しばらく車を走らせていると雪がひどくなって来ましたが、ラバーチェーンをトランクに入れてあり、これから起こる恐ろしいことなど知る由もなく、安心して車を運転していました。

諏訪湖SAで小休止をして身体を温め、再び名古屋に向かって走り出したところ、路面の雪が徐々に多くなり次第に車が滑るようになって来ました。車の滑りと路面の雪からして、次のPAまでとても行ける状態ではないものと判断し、チェーンを取りつけるため車を路肩に止めましたが、多くの車が路肩でチェーンを付けていました。トランクからチェーンを出し、車の下に上半身を潜り込ませ、寒さの中しびれた指で、硬くなっているラバーチェーンを何とか後輪に取りつけることができました。

チェーンをつけ終わって、車に乗り込みエンジンキーを回したとき、右後方から路肩に止めようと近づいて来たランドクルーザーがスリップして止まり切れず、私の車の後部に追突してしまったのです。こちらの車は後部が傷つき、先方の車は前部が傷つきましたが、双方とも走行には支障が無いようなので、二次的な事故を起こさぬよう、賠償は後日ということにして名刺交換だけしてその場を離れました。

まさに危機一髪で人身事故を回避できたわけです。もう数分チェーン装着にてこずって車の下に潜り込んでいるとき、相手の車がぶっかっていれば、私の下半身はランドクルーザーに轢かれ、重傷を負っていたことは間違いなく、悪くすれば死亡することもあり得たわけです。

2.チェーンをやめスタッドレスタイヤに

当時、既にスタッドレスタイヤは性能のよい物が出始めていましたが、1年間を通して使用頻度が低いこと、チェーンに比べ価格が高く保管スペースが必要なこともあり、このときまではずーっとチェーンで過ごして来ておりました。スキーが好きで毎冬何度もスキーに出かけていましたが、それで特に不自由はしていませんでした。せいぜい寒い中で服を汚してチェーンの着脱をするのが辛いくらいのことです。
しかし、このときの高速道路における体験は、今迄の考え方を根底からくつがえす衝撃的なものでありました。
スタッドレスタイヤが少々高いものであったとしても命には代えられません。少々のお金で安全が買えるのならばそれに越したことはありません。
この事件を機に、我が家の車はすべて冬期はスタッドレスタイヤに履き替えるようになりました。

3.スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの比較

ここで、スタッドレスタイヤとチェーンについて、それぞれの特徴を整理してみようと思います。

まず、スタッドレスタイヤですが、
①路上で着脱する必要がなく安全かつ行程時間の短縮ができる(長所)
②チェーンに比べ乗り心地がよく、走行速度もさほど落とさずにすむ(長所)
③チェーンよりも価格が高く、タイヤの保管場所を必要とする(短所)
④ゴムが劣化するので5年ほどで新しいものを購入する必要がある(短所)
⑤4輪すべてをスタッドレスタイヤに交換する必要がある(短所)

次にタイヤチェーンであるが、
①スタッドレスタイヤよりも価格が安く保管に場所を取らない(長所)
②路上で着脱する必要があり危険かつ着脱に時間を要するため行程時間が長くなる(短所)
③乗り心地が悪く、走行速度を落とす必要がある(短所)
④ラバーチェーンの場合は、スタッドレスタイヤと同様、ゴムの劣化があるので買い替えが必要。金属チェーンの場合は劣化の心配はないが、路面との磨滅による破断の可能性がある(短所)
⑤前輪駆動車の場合は前輪のみに装着すればよいが、後輪駆動車の場合は4輪すべてに装着する必要がある(短所)

4.スタッドレスタイヤでの走行

以上見て来たように、費用と保管スペースを気にしなければ悪いところのないスタッドレスタイヤですが、スタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べゴムが柔らかいので踏ん張りが利かないというタイヤ自体の特徴があります。それ故、雪の無いドライな路面を走る場合、あまり高速で走らない(100km/h程度に控えておく)方がよく、またカーブを曲がるとき少し外にふくらみ気味になることも知っておいた方が良いものと思われます。

5.冬の雪道でのその他の注意

冬の山国では外気温が低く、雪が多量に降っているときにワイパーをかけて走行を続けていると、ワイパーで拭ききれないフロントガラス上部に積もった雪が車内の暖房やデフォッガーで溶けた後、氷点下の外気で冷やされて、氷の膜となってフロントガラス外側を覆うようになってきます。特に氷点下10℃以下になると、この氷の膜がフロントガラスの上から下へと次第に降りて(拡大して)きて、遂にはワイパーの守備範囲にまで侵入してきます。気温が低ければデフォッガーをかけてもなんともなりません。こうなると前が見えず非常に危険です。
このようなときのためにお湯を入れたポットを車に入れて携帯するのが良いと思います。

40年のスキー旅行で2度このようなことを経験しました。何れも大雪で外気温が氷点下10℃以下のときのことで、ガソリンスタンドや喫茶店でお湯を貰いフロントガラスの氷を溶かして先へと進むことが出来ました。

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