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椎葉移流(シーハイル)

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幼児虐待と子育て新支援制度|戦後の核家族化による精神文化の継承が断絶、断絶を補完する動きを

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3月9日のTBSニュース及び時事ドッドコムニュースによると、全国の警察が虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告した子どもが昨年初めて5万人を超え、過去最多となったことが警察庁のまとめで分かったとのことです。

警察庁によりますと、去年1年間に全国で虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告した18歳未満の子どもは5万4227人で、初めて5万人を超え過去最多となりました。暴言などの「心理的虐待」が全体の7割を占め、なかでも子どもの前で配偶者などに暴力を振るう「面前DV」が増加しているということです。

また、子どものわいせつな写真を撮影するなどの児童ポルノ事件の摘発も2097件に上り、過去最多となりました。ツイッターなどのコミュニティーサイトを通して知り合った子どもに、わいせつな画像を撮影させてメールなどで送らせる「自画撮り」の被害も増加しているとのことです。

都道府県別では、大阪が8536人と突出し、以下埼玉6481人、神奈川5250人、東京4497人、愛知4021人と続いています。

児童虐待の防止等に関する法律は平成12年に施行が開始され、平成19年に最終改正がされていますが、児童虐待数は、統計を取り始めた平成16年から昨年まで12年間連続して増加し、昨年度に過去最多を更新しました。

国(内閣府)による子ども・子育て支援新制度への取り組み

このように児童虐待はその数の増加ばかりでなく、その内容においても深刻で、大きな社会問題となり、2015年度から国は子ども・子育て関連3法に基づく子ども・子育て支援新制度の運用を開始しております。

「子ども・子育て支援新制度」は、2007年から開始された保育制度改革に、民主党政権下で幼保一体化が加えられ、その後修正されて現在の形になりました。2015年度から実施される制度では、「就学前の教育・保育の量と質の拡充」ということが目標に掲げられています。

最大の狙いは、「都市部の待機児童問題の解消」であり、そのために認可の保育・事業の枠組みを広げ、多様な担い手に保育を担ってもらうことを構想しています。

また「幼稚園と認可保育園の一体化」を可能とすることで、都市部においては園庭のある保育を増やすこと、過疎地域においては、施設の統廃合が可能になることが視野に入れられています。

国による制度改革だけでは幼児虐待は無くならない

次代の社会を担う子どもの育成を社会全体で応援するための新制度の運用開始により、子育てにかかる経済的負担の軽減や安心して子育てができる環境整備がされることが期待され、幼児虐待を軽減する上で効果があるものと思われます。

国の制度面の改革は、幼児虐待を減少する上で一定の効果はあるものと思われますが、それだけでは片手おちであると思われます。

その理由として、昭和20年代、戦後の食べ物を含む物資が不足し貧しかった時代に幼児虐待というようなことは聞いたことが無く、その後次第に豊かになって来た数十年の間においても幼児虐待ということは殆ど耳にすることはありませんでした。

社会の変化が原因

その頃の社会と比べて現在の社会はどうであるかというと、

①経済が発展し続ける時代が終わり、現在は将来に明るい夢が持てなくなった

②核家族化が進み、家庭内にお爺ちゃんお婆ちゃんがおらず、子育ての仕方が分らない母親が増えた

③少子化が進み、幼児時代に甘やかされて育った者が親になり、子育てより自分の欲望が優先する親や忍耐力のない親が増えた

という変化が挙げられます。

これらの問題のうち、①の問題に関しては、国や地方自治体による支援や制度改革により対応できますが、②と③の問題に関しては、家族のあり方や子育ての仕方が大きく影響するものと考えられます。

貧しくても虐待など無かった昔

第2次世界大戦以前の日本は大家族で、たいていの家にはお爺ちゃんお婆ちゃんがいて、両親と大勢の子どもがいました。それ故、母親は子育ての先輩であるお婆ちゃんにいろいろと聞くことができましたし、子供たちは身体をぶつけ合って遊ぶ中から、して良いことといけないことを学びながら成長して行くことができました。

また、大勢が力を合わせて生活する家庭環境や地域環境がほとんどでしたので、いじめや虐待などは殆ど耳にしたことがありませんでした。近所の悪ガキどうしの間でも暗黙のルールがあって、それを外れたことをすると、リーダー格の者がそれを止めたり諌めたりする社会が至るところに存在していました。

家族制度が解体されたからといっても、精神文化がすぐに崩壊するわけではなく、武士道精神に通じる強きをくじき弱きを助ける精神が社会の至るところ(大人の世界から子供の世界まで)に残っていました。そして、そのような状態は昭和「30年代頃まではまだ社会の至るところに残っていました。

アメリカ(GHQ)による組織面と精神面からの日本弱体化

第二次世界大戦で日本と戦ったアメリカは、日本が再び立ちあがれぬようするため組織的破壊と精神文化の破壊を行いました。組織的破壊のため財閥の解体と農地解放をしただけではなく、精神文化を破壊するため家父長制を廃止し日本文化の基盤を形成してきた日本の家庭の機能まで破壊し、家庭における日本文化の伝承が途絶えてしまいました。

家族制度の違いを補完するもの

核家族化で家族構成が変化したことによる子育て上の問題点を補完する方法として、近所の交流やグループ交流を密にして、子育て経験豊富な年配の夫婦がソフト面から若いお母さん、お父さんを支えて行くことが考えられます。

年配の夫婦は、子育てに限らず、豊富な人生経験から学んだことを若い世代に伝え、若い世代の人達は、失敗しない生き方を年配の人達から学ぶことにより、精神的ゆとりを持って子育てやその他の問題に対処することができるようになるものと思われます。

近所づきあいや世代間の交流が希薄な現在ですが、近所づきあいや世代間の交流は地域社会を明るくし、精神衛生上からも防犯上からも良いことです。

また自国の文化を正しく知るために、マスコミが喧伝する自虐史観に惑わされず、戦前の日本を取り巻く世界事情と日本がとった行動の事実を調べて是々非々の視点から見直す作業が必要であると思われます。

「強きをくじき弱きを助ける」義を貫く武士道精神は世界に誇れる日本文化の華であり、武士道精神を日本社会の隅々にまで再度浸透させることができればいじめなどをする卑屈な生き方を自ら恥じるようになり、次第にいじめは無くなって行くものと思われます。

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