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軽井沢蒸溜所
長野県佐久郡御代田町に 、大黒葡萄酒工場として造られたこの工場は、1962年に三楽オーシャンの傘下となり、オーシャンウィスキーの蒸留を行っていた。

ウイスキー 「軽井沢」は、軽井沢蒸溜所で作られていたウイスキーである。この軽井沢蒸留所は、製造会社の度重なる吸収合併を経、ウイスキーの製造を2000年で終了し、それ以降はそれまでに製造した原酒の熟成および販売のみを行っていた。
工場見学
1990年頃から毎年、夏になると軽井沢に避暑に行っていたが、道中、この軽井沢蒸留所に立ち寄ることが多かった。ウイスキー製造工程の見学が出来、見学後に工場で作られた ウイスキー 「軽井沢」 の試飲が出来るのも楽しみの一つであった。それまで、本でしか見たことのないポットスチルやウイスキーを熟成させる樽の保管庫を、実際に初めて見たのはこの蒸留所であった。

また、見学後の試飲には、熟成の若いウイスキーとともに、軽井沢15年物も試飲させてくれた。美味しいとは思うものの、当時3000円前後のウイスキーを飲んでいた私にとって、軽井沢15年ウイスキーは高価で購入するには至らなかった。
美術館開館
1995年には、同工場の敷地内に美術館が開館し、ウイスキー工場の見学や試飲だけでなく、ピカソやミロ、モネ、ルノワールなど数々の名画を鑑賞することが出来る メルシャン軽井沢美術館 になった。そして、2011年の閉館まで延べ90万人を超える来場者が鑑賞することとなった。
軽井沢ウイスキー
「軽井沢」と銘打たれたウイスキーの発売は1976年であり、この「軽井沢」は国産初の100%モルトウイスキーであった。価格は当時としては非常に高価な1万5000円であった。 これは、当時販売されていたサントリーの最高級ウイスキー「インペリアル」やニッカの最高級ウイスキー「鶴」と同じ価格であった。ただし、「インペリアル」や「鶴」はブレンデッド・ウイスキーであり、当時、シングルモルト・ウイスキーは国産ウイスキーでは「軽井沢」だけであった。

蒸溜所の閉鎖により姿を消したウイスキー
ピーク時には年間約10万人が訪れたメルシャン軽井沢美術館だったが、収益環境が厳しいという判断が下され2011年11月に閉館され、 2016年1月~3月末に蒸留所は解体された。 現在ではウイスキー「軽井沢」は一般市場から姿を消し、ヤフオクなどを利用して購入する他はない。ヤフオクでは、700mlの通常のサイズの物が20万円から30万円の価格帯で出品されている。
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