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椎葉移流(シーハイル)

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化学療法中の食事と退院後の食生活

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四苦八苦の「老」・「病」を知る年代に

 学生時代に楊名時先生に簡化太極拳を習い、大学入学以降スキーをするため毎年信州に出かけていた頃は、まさか自分が病気で入院することになるとは思ってもいなかった。しかし17年前、突然入院することになってからは病気と無縁でいられない生活を続け今に至っている。

 生老病死が人生の四大苦であるとすれば、齢を重ねて病気になったのであるから人並みに順当な人生を送っているわけであり、若くから病気で苦しむ人がいる中で、恵まれた人生を送らせて頂いたわけである。しかし、「老」も「病」も四大苦の一つだけあって付き合うのはなかなか大変である。

 初めての入院であったが、 医師や看護師の世話になり入院後七ヶ月にして退院できたわけである。その間同部屋の人や隣部屋の人達に支えられ、退院するまで心くじけることなく入院生活を続けられたことは本当にありがたいことであった。

 人生の一大転機となった入院生活において、また退院後の長期の療養生活においてはいろいろと学ぶことがあった。その中で、自らの体験を通して学んだことについて、食生活を中心に以下に記載することとしたい。同様の病気で苦しんでいる人にとって少しでも参考になることがあれば何よりである。

化学療法中の食事

 化学療法では抗がん剤の副作用で吐気がしたり、胃壁が荒れて食事が喉を通らなくなったり、食べるのが怖くなったりすることがある。1クール3週間かけて行う治療を4クールから6クール行うのが普通であるが、各クールの第1週初めに抗がん剤の点滴や服用があり、抗がん剤の副作用で吐気がしたり、胃壁が荒れて食べ物を戻したり、食欲が無くなったりすることが多い。この状態は数日で回復し、食事ができるようになるが、このとき胃に負担をかける物を食べると、第2クール以降の治療でますます食欲を無くすようになる。

治療中の食事における留意点

 入院治療、通院治療のいずれにおいても、治療中の食事については、次のようなことに留意した。

①消化がよく胃腸に負担をかけないものを適量摂る。
②消化の良いものとして、ご飯よりお粥、肉より魚、揚げ物・焼き物より煮物の方が消化が良く、胃腸に負担をかけないので、選択が可能であればそのような物を食べるよう務める。
③野菜・果物は、消化の悪い物(例えばプルーン)や身体を冷やす物(スイカ、メロン、キュウリ等の瓜類)はときどき摂るようにし、消化が良いリンゴやバナナ、イチゴなどは極力食べるようにする。
④できるだけ旬の清潔な物を食べるように務めた(春の山菜、秋のキノコ等)
⑤好きな物や消化が良い物でも食べすぎないように留意する。

食べられないときの対処

 治療中、吐気や胃痛で食べられないときがあるが、その場合でも、胃が受け入れられる消化の良いものを摂取するようにした。具体的には、

 アイスクリーム、りんご、バナナ、いちご、シュークリーム等を食べたり、ヨーグルト、豆乳等を飲んだりして栄養不足を補った。

 どうしても食べる気がしないときは無理して食べる必要はなく、調子が悪いときは食べないようにした。

退院後の長期療養中の食事

 消化がよく胃腸に負担をかけないものを適量に摂るという点、胃の調子を考え食べすぎない点も治療中と同じである。
 消化の良いものとして、ご飯よりお粥、肉より魚、揚げ物、焼き物より煮物を摂るように努めるとともに、豆製品( 豆腐、おから、納豆、高野豆腐、湯葉、豆乳等)を毎食摂るように努めた。
 生野菜・果物は旬のものをできるだけ毎食摂るように努めた。
 免疫力を高めると言われているきのこ類、血液を浄化する作用のある海藻類もできるだけ摂るようにした。 
 一度に食べられないときは少しずつ、何度にも分けて食べるようにした。

 間食(お菓子やスイーツ類)はあまり食べないようにした。お肉はときどき、高級な牛肉の赤身を少量、お酒は退院後5年間完全に禁酒したが、その後は良いお酒を時々嗜む程度に飲んだりした。

 外食でお店に入るときは、喫煙者の副流煙を吸わぬよう、禁煙席に坐るようにした。個室がある店では個室に入り、禁煙席が無い店は入らないようにした。

自分に合った食べ物かどうかの見極め

万人向けの健康食は無い

 人の身体は百人百様で、万人向けの健康食は存在しない。世に出回っている健康食の本に書いてあることや健康法の言うところは、統計的なデータを基にし大勢の平均的な体質の人々を対象にして書かれたりしている。したがって、誰にでも合うわけではないわけである。この点は見落としてはならない重要な点である。本に書いてあることでも、ある人が実践して体調が悪くなれば、その人にはその方法は適さないということである。すなわち、健康食や健康法で述べられていることは一つの参考とし、一人一人が自分の健康に合った食べ物を見つけていく努力を普段からしていくことである。

具体例

 一つの例として、健康食として知られている玄米食というものがあり、この方法で健康になった人がいるのも事実ではあるが、これは万人向けのものではない。玄米食は消化器官が丈夫な人でないと不向きである。よく噛むことが条件となるが、よく噛んだとしても消化が悪く、胃腸の弱い人にとっては自殺行為に近い。胃腸が丈夫で、何十回も噛んで食べることを続けられる人でないと健康食にはならない。

 白米はミネラル分が不足しがちで、足の痺れが出やすいということもあり、主食としてあまり良いものではない。麦などを混ぜたものや、雑穀を混ぜたほうが健康上は良い主食となる。

 穀類として最も優れているのが蕎麦である。穀類の中では蛋白質を多く含み、ミネラル類も含まれている上、消化も良いことから胃の弱い人にもお奨めである。ただし、蕎麦アレルギーがある点は気をつけなければならない。

 

自分に合っているかどうかの見極め

 食べた物が自分に合っている(自分の健康維持に良い)かどうかの見極めは、次のような点から判断できる。

①食べて胃にもたれず調子が良ければ自分にあった食べ物である。

②胃の状態が悪くなると、舌に苔が出来たり、口内が荒れたり、唾液が粘っこくなったりする。そのような状態になるのは食生活が良くないという信号である。

③新鮮な物は良いが、そうでないものは熱を加えても食べないほうがよい。

補足

 雑菌は熱で死滅するが、雑菌が出した毒素は熱で分解されないことが多く、腸内環境を悪くするため健康維持にはマイナスである。特に肉や卵類は栄養価が高いだけに雑菌が繁殖しやすいので、新鮮な物を摂るように気をつけた方が良いと思われる。

 食事の基本は食べた物が自分の血や肉となるときに綺麗な血や肉となるものを食べることである。栄養価が高く自分の血や肉になったとしても、それが不潔であったり病原体的なものであったとしたら食べないほうがましというものである。

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